「属人化」で終わっていた自分が、「判断の標準化」まで考えるようになった

成長・マインド

最近、仕事で使える語彙を増やすトレーニングを続けている。

最初は単純に、

「もう少し仕事でうまく説明できるようになりたい」

くらいの気持ちだった。

でも、続けてみると少し違うことに気づいた。

語彙が増えると、説明がうまくなるだけではない。仕事そのものの見え方が変わる。

「属人化」だけでは見えなかったもの

例えば、以前なら、

「この仕事はベテランに依存している」

→ 属人化している

と表現していた。

もちろん間違いではない。

でも最近は、もう一段分けて考えるようになった。

作業手順が共有されていないのか。

それとも、手順は分かっているが「どう判断するか」が共有されていないのか。

後者なら問題は、

「判断基準の形式知化ができていない」

となる。

すると対策も変わる。

マニュアルを作るだけでは足りない。

ベテランが、

「何を見て、どう考えて、その判断をしたのか」

を残す必要がある。

言葉が変わると、打ち手まで変わる。

「売上の大きい顧客を狙う」も変わった

営業でも同じだった。

以前なら、

「売上や利益の大きい顧客へ営業を集中する」

と考えていた。

でも、そこで覚えたのが、

「限界収益性」

という考え方だった。

現在たくさん利益を出している顧客と、これから営業を1時間追加したときに利益が増えやすい顧客は、同じとは限らない。

つまり、

現在の高収益顧客 ≠ 追加営業の限界収益性が高い顧客

ということだ。

すると問題は「優良顧客は誰か」だけではなく、

限られた営業人員を、どこへ追加投入するか

になる。

ここまで考えると、「営業資源配分」という言葉も生きてくる。

「良い商品」だけでは利益にならない

もう一つ印象に残っているのが、

価格プレミアム

という言葉だ。

顧客に高い価値を提供している。

だから良い会社だ。

以前なら、そこで分析が止まっていたかもしれない。

でも経営として考えるなら、

顧客価値が高い ≠ 自社利益が高い

である。

高い価値を生み出していても、その価値を価格へ反映できなければ利益にはならない。

そこで、

「価格決定権」

「価格交渉力」

「価値の価格転嫁」

「代替困難性」

といった言葉がつながってくる。

語彙を覚えているというより、利益が生まれる構造を見るためのレンズが増えている感覚に近い。

一番変わったのは「一段上の言葉」にすること

最近、自分の中で特に意識しているのは、目の前の現象をそのまま言葉にしないことだ。

例えば、

「担当者によってやり方が違う」

なら、

運用不統一。

「効率化したのに仕事が増えて忙しい」

なら、

非効率の拡大再生産。

「優秀な営業しか成果を出せない」

なら、

成果創出プロセスの組織的再現性が低い。

「売上の大きい顧客ばかり回っている」

なら、

収益性に基づく営業資源配分ができていない。

同じ現象でも、一段上の概念に置き換えると、問題の構造が見えやすくなる。

語彙力とは「難しい言葉を使う力」ではない

以前は、語彙力とは、

「知っている言葉が多いこと」

だと思っていた。

でも今は少し違う。

仕事で必要な語彙力とは、

目の前で起きていることに、適切な名前を付ける力

なのではないかと思っている。

名前が付けば、似た問題と比較できる。

原因を考えられる。

対策も考えやすくなる。

そして人にも説明できる。

だから語彙トレーニングは、単に話し方を上手にする練習ではなかった。

具体的な出来事を、一段上の概念に変換するトレーニングだった。

そう考えると、毎日少しずつ言葉を増やしている意味も、以前より分かるようになってきた。

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