企業分析では、
強み・課題
→ 勝ち筋
→ 短中長期戦略
→ KPI
まで考えてきた。
しかし、経営者との対話を想定したトレーニングをして、足りないものが見えてきた。
戦略として正しいことと、その会社が今やるべきことは同じではない。
① 理念を簡単に「収益化」しない
利益の出ない活動でも、会社にとって大切な意味を持つことがある。
それを安易に「集客に使う」と考えるのではなく、
理念を守りながら、会社全体にどんな価値を生んでいるのか
を見る。
認知、採用、人材育成、顧客との信頼など、直接利益以外の波及効果もある。
② 需要と供給は「どちらが先か」ではない
需要を増やしても、供給能力がなければ受注できない。
逆に、人を増やしても仕事がなければ固定費になる。
重要なのは、
現在の供給能力+人材育成のリードタイム+将来需要
をセットで見ること。
KPIは成果を測るだけでなく、「いつアクセルを踏むか」を決める判断指標にもなる。
③ 人がいないなら、施策を小さくする
「誰がやるのか」と聞かれて、すぐ担当者を置こうと考えてしまった。
しかし、人が足りない会社では逆だ。
人を増やす前に、その人がいなくても回るくらい施策を小さくする。
対象を一つに絞る。
集める情報を減らす。
既存業務の中で取る。
AIに集計・分類させる。
まず3カ月だけ試す。
これなら現実に近づく。
④ 最後は「明日から何をするか」
戦略案を並べるだけでは、経営者は動けない。
最後に必要なのは、
「全部やるなら分かった。では、一つだけやるなら何か?」
への答えだ。
そのためには、事実を確認し、今の成長を止めている最大の制約を特定する。
そして、そこから手を付ける。
今回、一番残しておきたいのはこれだ。
企業診断で描く「正しい方向」と、「この会社が明日からやること」は違う。
これからはKPIツリーを作って終わりにしない。
目指したいのは、きれいな戦略を作れる人ではない。
経営者の思いと現場の制約を踏まえ、「では、何からやりましょうか」まで言える人。

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