印刷業界は厳しい。
紙は減る。
価格競争は激しい。
ネット印刷も強い。
さらに、デフレで単価も落ちる。
実際、印刷会社の数は大きく減った。
売上が半分になった
大川印刷。
1881年創業。
140年以上続く老舗印刷会社だ。
しかし、ずっと順風満帆だったわけではない。
バブル崩壊。
デフレ。
価格競争。
長年の顧客からも、
「他社の方が安い」
と言われ、仕事が離れていった。
売上は半減。
かなり厳しい状況だった。
普通なら、安くする
ここで多くの会社は、同じ方向へ行く。
- 値下げ
- 薄利多売
- コスト削減
でも、大川印刷は違った。
環境に振り切った
しかも、中途半端ではない。
- 石油系有機溶剤0%インク
- 森林認証紙
- 再生エネルギー100%
- ノンVOCインキ
かなり徹底している。
しかも、割高だ。
普通に考えると、コストは上がる。
それでも、この会社はやった
なぜか。
社長が、本気だったからだ。
ここが重要だ。
最近は、SDGsという言葉が溢れている。
でも、この会社は少し違う。
SDGsバッジを外した
これが象徴的だった。
普通は付ける。
でも、大川印刷は外した。
理由はシンプル。
「やっている風」に見られたくなかったから。
これはかなり面白い。
環境に良さそう、ではなく、環境に正しい
ここが、この会社の本質だと思う。
イメージ戦略ではない。
思想だ。
だから、顧客にも刺さった。
大川印刷じゃないとダメ
そう考える企業が出てきた。
つまり、価格ではなく、
価値観
で選ばれる会社になった。
印刷会社なのに、社会課題をやっている
さらに面白いのはここだ。
この会社は、単に環境だけでは終わらない。
- 色覚障害への対応
- 視覚障害への配慮
- 廃材活用
- 地域活動
社会や地域の課題にも踏み込んでいる。
会社が無くなって困るのか
社長が言われた言葉。
「その会社が無くなって、本当に困るのか?」
これは重い。
価格だけで選ばれる会社は、代替される。
でも、
社会や地域に必要な会社
になると変わる。
この会社の強みは印刷技術だけではない
一見すると、強みは環境印刷技術に見える。
でも、本質はそこだけではない。
本当に強いのは、
思想と行動が一致していること
だ。
だからブランドになる
ブランドという言葉をよく聞く。
でも、本当のブランドは広告ではない。
一貫性で作られる。
言っていることと、やっていることが同じ。
これが強い。
- 環境を語る
- 実際にコストをかけて実行する
- 利益優先だけではなく、行動で示す
だから、信頼が積み上がる。
価格競争から抜けた理由
印刷業界は、普通は価格競争になる。
でも、この会社は違う。
なぜなら、
「安い印刷会社」ではなく、「思想を表現する会社」になったから
だ。
誰に売るかが変わった
昔は、印刷物が必要な会社すべてがターゲットだった。
でも今は違う。
- 環境意識の高い企業
- エシカルブランド
- 社会課題に取り組む会社
こういう企業に選ばれる存在になった。
つまり、
誰にでも売る、をやめた。
中小企業は思想が武器になる
これはかなり重要だと思う。
大企業は資本力がある。
でも、中小企業は違う。
だからこそ、
何を信じるのか
が武器になる。
ただし、思想だけではダメ
もちろん、綺麗事だけでは続かない。
利益は必要だ。
だから大川印刷も、
高単価化
に動いている。
つまり、
良いことを、利益が出る構造に変えている。
ここが現実的だ。
この会社から学べること
大川印刷の面白さはここだ。
印刷を変えたわけではない。
意味を変えた。
安く刷る会社。
そこから、
社会や環境を表現する会社
へ。
この変化だ。
最後に
中小企業が生き残るには、価格競争から抜ける必要がある。
でも、単に高級化すればいいわけではない。
重要なのは、
何を信じている会社なのか
を明確にすることだ。
大川印刷は、環境を“流行”として扱わなかった。
思想として、徹底した。
だから、
「この会社じゃないとダメ」
と言われるようになった。
それが、本当の差別化なのだと思う。

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