和菓子は安い。
これが、日本の常識です。
でも、この会社はそこに疑問を持った。
200年続く老舗が、倒産寸前だった
丸三老舗本店。
創業1822年。
天皇陛下に献上するほどの和菓子を作る店。
普通に考えれば、安泰です。
でも現実は違った。
- 負債 約4億
- 給与未払い
- 税金滞納
- 粉飾決算
完全に詰んでいる状態だった。
なぜこうなったのか
理由はシンプル。
売れていたが、儲かっていなかった
象徴的なのが東京進出。
- 百貨店に出店
- 売上は伸びる
でも、利益は出ない。
なぜか。
- 物流コスト増
- 人件費2倍
- 固定費増
つまり、構造が崩れていた。
ここで気づいたこと
この会社は、ある事実に気づく。
「和菓子は安い」というのは、日本だけの話
国内:300円 → 高い
海外:価格は青天井
つまり、市場が違えば価値も変わる。
構造を変えた
① 店を減らした
8店舗 → 1店舗
売上は落ちる。
でも利益は残る。
まずは儲かる構造に戻した。
② ECに振り切った
売上の約5割がEC。
- 固定費が低い
- 全国に売れる
- 顧客データが取れる
つまり、売り方を変えた。
③ 顧客を変えた
Before:日本の一般顧客
After:日本+海外
「誰に売るか」で、すべてが変わる。
この会社の勝ち筋
高級和菓子 × 日本文化 × 用途提案 × 海外
単なる和菓子ではない。
- 贈り物
- 人生の節目
- 体験
「使う理由」を売っている。
それでも残る課題
① 供給制約
職人依存で作れる数に限界。
② 国内価格の限界
日本では高く売れない。
③ 需要の波
季節・イベント依存。
構造は良くなったが、まだ不安定。
ではどう戦うか
短期:顧客を「選ぶ」
- 顧客DB化
- 優良顧客に集中
- 用途で分ける
例:
- 結婚祝い
- お歳暮
- 海外ギフト
「誰に売るか」を決める。
中期:供給を整える
- 工程の標準化
- ロス削減
- 在庫管理
ここで初めて利益が安定する。
長期:海外で勝つ
① インバウンドで体験
② ファン化
③ 海外販売
この順番が重要。
この会社の本質
「売れる場所を変えた」
- 日本 → 海外
- 店舗 → EC
- 商品 → 用途
最後に
和菓子が売れないのではない。
「売る場所」と「売り方」を間違えているだけ。
もし今、「いい商品なのに売れない」と思っているなら、見るべきはここ。
技術ではない。市場と構造である。

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