おしぼり。
正直、多くの人はこう思う。
「どこも同じでは?」
実際、そういう業界だった。
価格勝負。
安い方が勝つ。
そして、最後は体力勝負になる。
「カタギではない商売」と言われた
FSX。
おしぼりレンタル会社だ。
現在は売上を2.5倍まで伸ばした会社だが、もともと順風満帆だったわけではない。
社長は、異業種交流会で言われた。
「おしぼり業界なんて、価格で決まる世界だろ」
さらに、
「カタギではない商売」
とまで言われた。
かなり強烈だ。
でも、この会社はそこで折れなかった。
「おしぼり」を変えた
FSXがやったこと。
それはシンプルだった。
おしぼりを、
“ただ拭くもの”から、“おもてなし”へ変えた。
香りをつける
その象徴が、
香り付きおしぼり
だ。
普通のおしぼり業界からすると、かなり異質だったと思う。
でも、これが当たった。
なぜか。
価格競争から逃げられたからだ。
重要なのは「用途」
ここが面白い。
香りをつけた瞬間、用途が変わった。
飲食店だけではなく、
- エステ
- カーディーラー
- 高級旅館
に広がった。
つまり、
「汚れを拭く」ではなく、「気分を作る」商品になった。
“おもてなし”は単価が上がる
これはかなり重要だ。
機能だけの商品は、価格競争になる。
でも、
感情価値
が入ると変わる。
- 気持ちいい
- 癒される
- 高級感がある
- 記憶に残る
こうなると、単価が上がる。
FSXは、おしぼりをそこまで持っていった。
面白いのは「人を残した」こと
この会社は、全部自動化していない。
クリーニング自体は機械。
でも、最終確認は人。
- 汚れ
- 異物
- 品質
最後は人が見る。
「機械化すればいい」ではない
効率化だけを追うと、最後は価格勝負になる。
FSXは違った。
人を残した。
しかも、
女性視点の商品開発
を重視している。
女性比率が高い理由
ここも面白い。
単なる労働力ではない。
女性目線を商品開発に入れている。
- 香り
- 触り心地
- 癒し
- デザイン
つまり、
「使った時の感情」を重視している。
ここが、普通の業者と違う。
この会社の本当の強み
一見すると、
「香り付きおしぼり」
が強みに見える。
でも、本質は違う。
本当に強いのは、
“用途を再定義する力”
だ。
おしぼりを「おもてなし」に変えた
普通のおしぼり会社は、
「どれだけ安く供給するか」
を考える。
FSXは違う。
「どんな場面で、どういう気持ちを作るか」
を考えた。
だから、飲食店以外にも広がった。
ただし、課題もある
もちろん簡単ではない。
おしぼりは、代替品が非常に多い。
- 紙おしぼり
- ウェットティッシュ
- 使い捨てタオル
しかも、消費者と直接話せる機会も少ない。
つまり、
ニーズ収集が難しい。
だから重要なのは「用途特化」
この会社が今後さらに伸びるには、全部を狙わない方がいい。
重要なのは、
「どの用途で、一番高く評価されるか」を絞ること。
例えば、
- 高級旅館
- VIP向け接客
- 美容系
- 医療介護
ここを深掘りする方が強い。
「高級ホテル向け」は面白い
例えば高級ホテル。
宿泊体験は、五感で決まる。
- 香り
- 温度
- 触感
全部大事だ。
おしぼりは、実はかなり相性が良い。
つまり、単なる消耗品ではなく、
“空間演出”
に変わる。
BtoC展開も慎重に見るべき
長期でBtoCを考えるのも面白い。
ただし、ここは簡単ではない。
なぜなら、BtoBと違い、
広告費
がかなり重くなるからだ。
だから最初は、
高級旅館やホテルで使われた実績
を入口にする方が自然だと思う。
「あの旅館で使われていた」
これがブランドになる。
この会社から学べること
FSXの面白さはここだ。
業界を変えたのではない。
“意味”を変えた。
おしぼり=拭くもの
から、
おしぼり=おもてなし
へ。
この変化だ。
最後に
中小企業が生き残るには、価格勝負を避けないと厳しい。
でも、単に高級化すればいいわけでもない。
重要なのは、
「何のための商品なのか」を変えること
だ。
FSXは、おしぼりの役割そのものを変えた。
だから、価格競争から抜け出せた。
「たかがおしぼり」ではない。
そこに、どんな価値を乗せるか。
それが、中小企業の勝負なのだと思う。

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