今週、改めて感じたことがある。
経営用語は、便利だけど危険だ。
例えば、
「営業力を強化します」
「顧客深耕を推進します」
「経営資源を最適配分します」
どれも立派な言葉だ。
でも、よく考えると、
「で、明日から何をするの?」
と聞かれた瞬間、答えに詰まることがある。
「強化する」は魔法の言葉
例えば、
「優秀な営業担当者のノウハウを共有する」
という文章。
一見、問題なさそうだ。
でも、何を共有するのか。
営業トークなのか。
訪問頻度なのか。
それとも、顧客を見極める判断基準なのか。
そこで、こう変えてみる。
「高実績者の判断基準と成功要因を抽出・標準化し、営業成果の再現性を高める」
少し長くなった。
でも、やるべきことが見えてくる。
単にノウハウを共有するのではなく、優秀な人の頭の中にある判断を、組織の財産にするということだ。
「減らす」だけでは利益は増えない
もう一つ、印象に残った表現がある。
「低採算商品を減らして利益率を改善する」
これも、よく使いそうな言葉だ。
でも、商品を減らしただけで本当に利益が増えるのだろうか。
減らした商品の販売や製造に使っていた人員、時間、設備はどうするのか。
そこで重要になるのが、
「経営資源の再配分」
という言葉だ。
低採算商品を見直し、そこで生まれた余力を高収益商品に振り向ける。
ただし、振り向けた先で本当に利益が増えるかは検証が必要だ。
何かをやめることと、利益を増やすことは同じではない。
ここも今週の学びだった。
言葉が変わると、考えることも変わる
今週、特に意識したのは次の流れだ。
現状を把握する →判断基準を決める → 対象を選ぶ →具体的に行動する →ß 成果を検証する
例えば、
「重点顧客への営業を強化する」
ではなく、
「顧客別の採算性と追加取引余地を分析し、重点顧客を選定する。その顧客に営業活動を集中させ、粗利の変化を検証する」
と考える。
これなら、経営者とも具体的な議論ができる。
語彙力とは、難しい言葉を知っていることではない
今週覚えた言葉には、
「判断知の組織資産化」
「成果の再現性」
「提案の適合性」
「経営資源配分の硬直化」
などがある。
以前なら、難しい言葉を覚えること自体に満足していたかもしれない。
でも、今は少し違う。
言葉を覚えることで、考えるべきことが増えている。
「改善する」と言ったら、何を改善するのか。
「集中する」と言ったら、何を減らして、どこに振り向けるのか。
「成果を出す」と言ったら、何をもって成果とするのか。
言葉を具体化すると、自分の考えの甘さも見えてくる。
それが、なかなか厳しい。
でも、面白い。
語彙力を鍛えることは、言葉を飾ることではなく、思考を具体化すること。
今週も、そんなことを感じた一週間だった。

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