戦略が伸びない理由は、能力ではない― 6社分析で見えた「思考の壁」 ―

勝手に企業診断

最近、6社分の診断をまとめて振り返った。

  • まねき食品
  • nobilu
  • レボル
  • カホク運送
  • 伊場仙
  • 共同

業種はバラバラだ。

食品、サービス、運送、伝統工芸。

だが、共通点があった。


結論:戦略は「構造」で決まる

どの会社も違う。

なのに、良い戦略と悪い戦略の違いは同じだった。

それは、「構造で考えているかどうか」に尽きる。


まず、自分の強み

正直に言うと、全くダメではない。むしろ、ベースは良い。

① 変化を捉える力はある

  • ECシフト
  • インバウンド
  • チャネル多様化

このあたりは、ちゃんと見えている。ここはズレていない。

② ボトルネックに気づける

例えば、

  • 職人が足りない
  • 生産が追いつかない

こういう「詰まり」に気づけている。これは大事だ。

③ 現実的な判断ができる

  • 既存アセットを使う
  • 無理な拡張をしない

ここも堅実だ。

つまり、方向性は合っている


では、なぜズレるのか

ここからが本題だ。

プロとの差は、能力ではない。

思考の解像度である。


壁①:形容詞で止まる

これが一番多い。

  • 高品質
  • 健康
  • 体験
  • 価値

全部、危ない言葉だ。

なぜか。誰でも言えるからである。

例えば、「江戸文化を体験できる」。これでは売れない。

プロはこう変える。

  • 外国人が持ち帰れる高単価土産
  • 自宅で再現できる日本文化体験

つまり、「使われ方」まで定義する


壁②:理念と戦略が混ざる

これも多い。

  • データドリブンで成長
  • 顧客志向

全部正しい。だが、それは戦略ではない。

戦略とは何か。

何をやって、何をやめるかである。

例えば、

  • 低単価案件はやらない
  • 特定顧客に集中する

ここまで言わないと戦略にならない。


壁③:結果をKPIに置いてしまう

これも典型だ。

  • 売上比率
  • リピート率
  • ブランド認知

全部、結果である。

現場は動けない。

では何を置くべきか。

  • 接点数
  • 提案数
  • フォロー実施率

つまり、今日やったかどうかが分かる数字だ。

これがKPIになる。


壁④:構造が浅い

これが一番本質だ。

例えば運送。

  • 単価を上げる → 弱い
  • ルートを変える → 強い

なぜか。利益は構造で決まるからである。

例えば食品。

  • 売上を伸ばす → 弱い
  • ロスを減らす → 強い

これも同じだ。

だから最初にやるべきはこれ。

「儲けの式」を書く

  • 売上=客数 × 単価 × 頻度
  • 利益=売上 − コスト
  • 制約=時間・設備・人

これを書かずに戦略を作ると、全部ズレる。


では、どう改善するか

やることはシンプルだ。

① 戦略の前に「数式を書く」

業種ごとに違う。

  • 弁当 → 回転 × ロス × 製造効率
  • 美容 → 稼働 × 単価 × LTV

これで勝負が決まる。

② 形容詞を禁止する

  • 美味しい → 何が?
  • 健康 → どう効く?

全部、事実+用途に変換する。

③ KPIを行動まで落とす

  • 売上 → 弱い
  • 訪問数 → 強い

現場が動けるかどうか。ここが基準になる。

④ 施策は「順番」で組む

これも重要だ。

よくある失敗は、

  • EC
  • 法人
  • 海外

を全部やること。

これは無理だ。

正しくはこうだ。

① ECでファン化
② データ取得
③ 法人展開

前が後ろを支える構造。これが戦略である。


最後に

今回、改めて分かったことがある。

自分は、センスはある。

だが、詰めが甘い

戦略はアイデアではない。設計だ。

  • 構造を捉える
  • 数式で考える
  • 行動に落とす

ここまでやると、初めて「使える戦略」になる。

最後に一言。

戦略で約束してはいけない。売上でもない。利益でもない。

約束すべきはこれだ。

「成果が出る状態を作ること」

これができる人間だけが、本当に価値を出せる。

そして、そこに到達するための道筋は、かなり見えてきた。

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