KPIツリーを何本も作っていると、
「それっぽい形」には、正直すぐなります。
でも最近、強く感じているのは、
KPIツリーは“正しく書く”だけでは足りない、ということです。
今日は、実際にKPIツリーを作りながら気づいたことを整理します。
どれも地味ですが、ここを外すと「使われないKPIツリー」になります。
主要KPIは、数字ではなく「経営層が見る総合力を表すテーマ」
以前は、主要KPIも数値で置こうとしていました。
しかし、今は考えが変わっています。
主要KPIは、
経営層が見る「総合力」や「構造」を表すテーマです。
例えば、
- 固定費回収力
- 事業ポートフォリオ
- DX効率
重要なのは、
主要KPIそのものを数値で管理しようとしないこと。
実際の管理は、
稼働率、案件数、リードタイムなど、
下位の先行KPIを総合的に見ることで行う。
また、主要KPIは経営層が見るものなので、
同時に追う数は必ず絞る必要があります。
「全部大事」は、意思決定ではありません。
行動KPIは「量 × 頻度 × 担当」が自然に浮かぶか
行動KPIを書くとき、最近特に意識していることがあります。
それは、
「書かなくても運用が想像できるか」という点です。
例えば、
- 提案数 → 誰が、月に何件やるのか
- レビュー数 → どの会議で、何分使うのか
- 発信数 → どの媒体で、週に何回か
良い行動KPIは、
数字以前に「動き」が頭に浮かびます。
逆に、抽象的で運用が想像できない行動KPIは、
ほぼ確実に回りません。
事業背景に書いた言葉は、必ずKPIに落とす
KPIツリーを作る前に、必ず事業背景を整理します。
その事業背景に、
- 固定費回収型の業種
- 繁閑差が大きい
と書いたなら、KPIツリーに
- 稼働率
- 固定費回収率
が出てこないのは、おかしい。
最近は、
事業背景に書いたキーワードが、KPIツリーに反映されているか
を必ず確認しています。
背景とKPIがつながらないツリーは、
ただの一般論になります。
「論理の飛び」は、必ずどこかに潜んでいる
KPIツリーを見返すと、
一見それっぽいけれど、実は論理が飛んでいる箇所がよくあります。
例えば、
- 自治体連携数 → 個人向け案件数
この間には本来、
- 問い合わせ数
- 申込み数
といった中間指標があるはずです。
論理の飛びがあると、
管理層は「何を改善すればいいか」分からなくなります。
「この数字が上がらないとき、どこを見るべきか」
これを自分に問いながら、ツリーを見直します。
強みは、必ずKPIツリーに入れる
その会社の強みがDXなら、
KPIツリーにも必ずそれを表す指標を入れます。
- 生産リードタイム
- 工数削減率
- 自動化率
強みは、放っておくと弱くなります。
KPIに入れて、
継続的に「見続ける」ことで、初めて強みになる。
KPIツリーは、
弱点を直すためだけのものではありません。
強みをさらに尖らせるための道具でもあります。
将来展開事業のKPIは、今のKPIツリーには載せない
海外展開は魅力的です。
しかし多くの場合、それは将来のオプション。
現時点で本気で追わないなら、
KPIツリーには載せない方がよい。
今の経営判断を、曇らせるだけだからです。
やると決めた瞬間に、
別ツリーとして立ち上げればいい。
まとめ
今日の気づきを一言でまとめると、こうなります。
KPIツリーは、数字を並べる技術ではない。
経営の意思決定を、管理と現場に誤解なく伝える構造を作る技術。
また一つ、修行が進みました。


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