大企業で仕事をしていると、時々考えることがある。
スタッフ部門は、本当にライン部門を支える存在になっているのだろうか。
もちろん、これはすべての会社やすべてのスタッフ部門に当てはまる話ではない。
しかし、現場にいる立場から見ると、違和感を覚える場面が少なくない。
本来のスタッフ部門とは
本来、スタッフ部門の役割は、ライン部門が成果を出しやすい環境をつくることだと思う。
制度を整える。
ルールを作る。
リスクを管理する。
専門知識を提供する。
つまり、現場だけでは対応しきれないことを支援する存在である。
だから、本来のスタッフ部門は企業にとって欠かせない。
しかし、現場では違って見えることもある
一方で、現場からは違う景色が見えることがある。
新しい管理資料の作成。
目的が分かりにくい報告。
現場の実態を十分に踏まえていないルール。
その結果、本来は顧客対応や事業に使う時間が、事務作業に置き換わってしまうこともある。
スタッフ部門にも事情があることは理解している。
法令対応やガバナンスの強化など、会社全体を守る役割もある。
ただ、それでも現場としては、
「この作業は本当に価値を生んでいるのだろうか」
と思ってしまうことがある。
評価基準の違いが溝を生む
この問題の背景には、評価基準の違いもあるように感じる。
ライン部門は、売上や利益、顧客満足など、事業の成果を直接問われる。
一方で、スタッフ部門は制度やルールの整備、管理業務の遂行が評価対象になりやすい。
そのため、良かれと思って作った仕組みが、現場では負担として受け止められることがある。
悪意があるわけではない。
ただ、見ている景色が違うのである。
本当に必要なのは「支援」になっているか
スタッフ部門が不要だと言いたいわけではない。
むしろ、専門性の高いスタッフ部門は、会社にとって重要な存在である。
だからこそ問われるのは、
「その仕事は、本当にライン部門の力になっているか」
という視点ではないだろうか。
新しい仕事を増やすことよりも、
現場の仕事を一つ減らすこと。
新しいルールを作ることよりも、
意思決定を速くすること。
その積み重ねが、本来のスタッフ部門の価値だと思う。
組織が強くなるために
大企業では、組織が大きくなるほど間接部門も増えていく。
それ自体は自然なことだ。
しかし、間接部門の仕事が目的化し、現場の負担だけが増えるようであれば、本末転倒である。
ただスタッフ部門は、ライン部門を管理する存在ではない。
ライン部門が成果を出せるよう支援する存在である。
その原点を忘れなければ、組織はもっと強くなる。
そんなことを、現場で仕事をしながら時々考えている。

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