KPIツリー作成のスキルアップ③〜「指標を書く」から「経営を動かす」へ〜

DX・IT

KPIツリーを何本も作っていると、
「それっぽい形」には、正直すぐなります。

でも最近、強く感じているのは、
KPIツリーは“正しく書く”だけでは足りない、ということです。

今日は、実際にKPIツリーを作りながら気づいたことを整理します。
どれも地味ですが、ここを外すと「使われないKPIツリー」になります。


主要KPIは、数字ではなく「経営層が見る総合力を表すテーマ」

以前は、主要KPIも数値で置こうとしていました。
しかし、今は考えが変わっています。

主要KPIは、
経営層が見る「総合力」や「構造」を表すテーマです。

例えば、

  • 固定費回収力
  • 事業ポートフォリオ
  • DX効率

重要なのは、
主要KPIそのものを数値で管理しようとしないこと

実際の管理は、
稼働率、案件数、リードタイムなど、
下位の先行KPIを総合的に見ることで行う

また、主要KPIは経営層が見るものなので、
同時に追う数は必ず絞る必要があります。

「全部大事」は、意思決定ではありません。


行動KPIは「量 × 頻度 × 担当」が自然に浮かぶか

行動KPIを書くとき、最近特に意識していることがあります。

それは、
「書かなくても運用が想像できるか」という点です。

例えば、

  • 提案数 → 誰が、月に何件やるのか
  • レビュー数 → どの会議で、何分使うのか
  • 発信数 → どの媒体で、週に何回か

良い行動KPIは、
数字以前に「動き」が頭に浮かびます

逆に、抽象的で運用が想像できない行動KPIは、
ほぼ確実に回りません。


事業背景に書いた言葉は、必ずKPIに落とす

KPIツリーを作る前に、必ず事業背景を整理します。

その事業背景に、

  • 固定費回収型の業種
  • 繁閑差が大きい

と書いたなら、KPIツリーに

  • 稼働率
  • 固定費回収率

が出てこないのは、おかしい。

最近は、
事業背景に書いたキーワードが、KPIツリーに反映されているか
を必ず確認しています。

背景とKPIがつながらないツリーは、
ただの一般論になります。


「論理の飛び」は、必ずどこかに潜んでいる

KPIツリーを見返すと、
一見それっぽいけれど、実は論理が飛んでいる箇所がよくあります。

例えば、

  • 自治体連携数 → 個人向け案件数

この間には本来、

  • 問い合わせ数
  • 申込み数

といった中間指標があるはずです。

論理の飛びがあると、
管理層は「何を改善すればいいか」分からなくなります。

「この数字が上がらないとき、どこを見るべきか」
これを自分に問いながら、ツリーを見直します。


強みは、必ずKPIツリーに入れる

その会社の強みがDXなら、
KPIツリーにも必ずそれを表す指標を入れます。

  • 生産リードタイム
  • 工数削減率
  • 自動化率

強みは、放っておくと弱くなります。

KPIに入れて、
継続的に「見続ける」ことで、初めて強みになる

KPIツリーは、
弱点を直すためだけのものではありません。
強みをさらに尖らせるための道具でもあります。


将来展開事業のKPIは、今のKPIツリーには載せない

海外展開は魅力的です。
しかし多くの場合、それは将来のオプション

現時点で本気で追わないなら、
KPIツリーには載せない方がよい。

今の経営判断を、曇らせるだけだからです。

やると決めた瞬間に、
別ツリーとして立ち上げればいい。


まとめ

今日の気づきを一言でまとめると、こうなります。

KPIツリーは、数字を並べる技術ではない。
経営の意思決定を、管理と現場に誤解なく伝える構造を作る技術。

また一つ、修行が進みました。

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