なぜKPIツリーを作っても、意思決定は変わらないのか

DX・IT

KPIツリーを作った。
ダッシュボードも整えた。
数字は見えるようになった。

それでも──

意思決定が変わらない会社がある。

なぜか。

結論はシンプルだ。

KPIツリーは「構造図」であって、
「意思決定プロセス」ではないからだ。


多くの会社で起きていること

多くの会社では、KPIツリーはこう使われている。

  • 数字の確認
  • 前年差の説明
  • 未達理由の共有

ここで止まる。

会議は「報告の場」になる。

しかし本来、KPIツリーの役割はそこではない。

本質は「どのレバーを動かすかを決めるための設計図」だ。


その先を設計しているか

例えば、こんなツリーがある。

  • 主要KPI:粗利率
  • 先行KPI:リピート率
  • 行動KPI:接触回数

きれいだ。構造も通っている。

だが、ここで止まっていないだろうか。

本当に必要なのはその先だ。

  • 接触回数が増えてもリピート率が動かないとき、いつ疑うのか
  • 疑った後、何を検証するのか
  • 撤退基準は何か
  • 誰が決めるのか

この「疑う設計」がない限り、KPIツリーはただの図になる。


問題はデータ不足ではない

データドリブン経営が機能しない理由は、データ不足ではない。

意思決定の設計不足だ。

数字はある。構造もある。
だが「判断のルール」がない。

だから会議はこうなる。

  • とりあえず継続
  • もう少し様子を見る
  • 気合を入れよう

これでは何も変わらない。


KPIツリーが機能する3条件

KPIツリーが機能するのは、次の3つが揃ったときだ。

  1. 先行KPIが動かなかったときの疑い条件が明確
  2. 行動KPIの入れ替え基準がある
  3. 意思決定者がその場で決める設計になっている

ここまで設計して初めて、KPIツリーは「意思決定エンジン」になる。


私が提供したいもの

私が提供したいのは、KPIを作ることではない。

「意思決定が変わる状態」を設計することだ。

KPIツリーは道具であって、目的ではない。

目的は、意思決定を支えるような設計を行い、判断を前に進めること。

この違いを理解しているかどうかで、データドリブン経営の成否は大きく分かれる。

数字を整えることはスタートに過ぎない。
本番は、その数字で「何を決めるか」を設計することだ。

すべては、そこにかかっている。

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