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🔸DXの成功率は「5%未満」
最近、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する企業が増えていますが、
実はDXの成功率は5%未満と言われています。
失敗の大きな原因は、
「最初から大きすぎるゴールを目指してしまうこと」です。
「一気に完成形を作ろう」とすると、時間もコストもかかりすぎ、結果的に頓挫してしまうケースが多いんです。
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🔸PoC(概念実証)の本来の考え方
DXを成功させるためには、小さく始めることが大切です。
ここで重要になるのがPoCの考え方です。
よくある間違いは、
「最終ゴールを車とした場合、まずタイヤを作ろうとすること」。
これは失敗するPoCの典型です。
本来の進め方はこうです:
• まずはスケートボードを作る
• 次に自転車を作る
• その次にバイクを作り、最後に車にたどり着く
ポイントは、
「部品から作るのではなく、お客様に価値を届ける最小単位から作る」
という発想です。
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🔸価値を基準にしたPOCの進め方
例えば、お客様にとっての価値が「歩くより早く移動できること」だとします。
このとき、最初にタイヤを作っても移動できません。
それよりもまずスケートボードを作り、
「歩くより早く移動できる」という価値をすぐに届けるのが正しい進め方です。
DXは「できることからやる」ではなく、「価値を届けることから始める」ことが重要です。
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🔸DX成功のための3ステップ
DXは段階的に進めることで成功確率が高まります。
特に意識すべきは次の3ステップです。
ステップ1:仮説検証(PoC)
• まず「何を実現したいのか」を明確にする
• 小さな価値を最短で届ける方法を試す
ステップ2:ROIを確認
• PoCで得られた効果を数値化し、投資対効果を検証
• 「このまま進めるべきか」「別の方法を探すべきか」を判断
ステップ3:事業拡大
• ROIが見えたら、スケールアップのための本格導入へ
• 新たなビジネスモデルや収益源に発展させる
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🔸診断士としての視点
中小企業がDXを進めるときは、「システム導入」から考えるのではなく、
「お客様にとっての価値」から逆算することが重要です。
• 小さく始めること
• 価値を届けることを最優先にすること
• ROIを見える化して経営判断に活かすこと
この3つを徹底するだけで、DXの成功確率は格段に高まります。


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