「高いね、いらないよ。」
飛び込み営業で何度も浴びせられた、この一言。
ここから FUNFAN の“逆転劇”は静かに始まりました。
■ 家具メーカーの危機から生まれた「竹の食器」
FUNFANの物語は、ご主人が営んでいた家具メーカーの苦境から始まります。
リーマンショックで特注家具の受注が激減し、事業は先行きが見えない状況に。
そんな中で社長が目をつけたのが「竹」でした。
- 軽い
- 強い
- 抗菌性がある
- アレルギー配慮の可能性
この特性が、子ども向け食器の新しい道を開きました。
■ 全拒否の連続。飛び込み営業で返ってきたのは“高い”の一言
飛び込み営業に行っても、返ってくるのはいつも同じ。
「高いね、いらないよ。」
それでも社長は諦めず、ターゲットを絞ります。価格競争を避け、価値を理解してくれる場所――それが百貨店でした。
何度も交渉を続け、ようやく獲得したチャンスは、
「3ヶ月売れなければ棚落ち」
という厳しい条件。しかしここからギフト需要が生まれ、外資系ホテルにも採用。やがて全国3,000店舗まで展開が広がりました。
■ コロナで急降下。しかし社長は“自分の武器”を磨き直す
コロナで百貨店もホテルも打撃。売上は再び急落します。
そのとき社長が取り組んだのが、離乳食のノウハウを体系化することでした。
- 離乳食教室の開催
- オンライン離乳食サブスク
- YouTubeでの食育コンテンツ配信
FUNFANは「食器メーカー」ではなく、
“子どもの食と成長を支えるブランド”へと進化し始めます。
■ 竹の食器の“本当の価値”とは
FUNFANの価値は素材だけではありません。
- 抗菌性 × 軽さ × 強度を兼ね備えた竹
- 子どもの視力や姿勢まで研究した設計思想
- 世界に1つだけの名入れギフト
- 離乳食の専門知識に裏打ちされたブランド背景
単なる食器ではなく、「子育ての困りごとを解決する道具」なのです。
■ 中小企業診断士としてのアドバイス
① 広げる:ターゲットを年齢・用途で再構築
- 6〜12歳の「ステップアップ食器」
- 介護・医療向けの軽量食器(ブランド分離)
- 保育園・自治体・産婦人科など法人向け販売
法人向けはまとめ買いが多く、物流効率が良いため、安定した収益源になります。
② 伝える:ブランド価値を“言語化”&“証拠化”
購入の決め手は「安心できる理由」です。
- 竹の抗菌効果や安全性のエビデンス公開
- 子ども行動科学 × 母親インサイトの体系化
- 創業ストーリーの発信(情緒的価値UP)
③ 絞る:顧客データを資産化し、ファンマーケティングへ
- 年齢・悩み・食べ方の行動データを管理
- 成長に合わせたレコメンド配信
- 名入れギフトのアップセル
- 限定イベントやコミュニティ運営
④ コラボ:法人との連携で高収益モデルを構築
- 保育園・幼稚園・こども園向けのセット提案
- 病院・介護施設向け軽量食器ライン
- 育児インフルエンサーとの共同開発
⑤ 海外へ:サステナブル × Made in Japan は強力
- 欧米:サステナブル志向
- アジア:子ども市場の成長
- 中東:富裕層ギフト需要
環境配慮型商品の補助金とも相性が良く、JAPANブランド支援事業の活用余地も大。
■ まとめ
FUNFANが生き残った理由は、竹でもデザインでもありません。
「子どもの成長に寄り添い続けるブランドに進化したから。」
ここからの成長ポイントは、
- ファンづくり
- 法人展開
- 世界観の発信
この3つです。FUNFANはまだまだ伸びる。私はそう確信しています。


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