【事例】GROOVE X ― 人が“面倒を見る”ロボット「らぼっと」の挑戦

成功事例

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🔸経営者の決意

「面倒を見てもらう」のではなく、「人が面倒を見る」ロボットを作る。そんな逆転の発想で誕生したのが、GROOVE Xのエモーショナルケアロボット『らぼっと』です。133億円という巨額の投資を集め、粘り強く開発を続けた経営者の姿勢には、強い信念がにじみ出ています。

🔸強み

同社の強みは、自動運転技術や人工知能の高度な開発力。単なる家電製品ではなく、「感情に寄り添う存在」をテクノロジーで形にした点がユニークです。

🔸自社商品とビジネスモデル

『らぼっと』は、見た目の愛らしさだけではなく、サブスク型のサービス展開も特徴。健康診断サービスや見守り機能など、生活支援につながる仕組みが組み込まれています。「売り切り型ではなく、継続的に寄り添うサービス」というビジネスモデルが、他のロボット事業との差別化になっているのだと感じました。

🔸組織改革

組織運営でも工夫があります。責任感を全員が持ちすぎると「誰もやらない」結論に至りやすいため、役割の隙間に壁を作らない工夫を導入。コミュニケーションの場を設け、役割を固定しすぎないことで、柔軟なチーム運営を実現しています。

🔸診断士としてのアドバイス

今後はサブスク型をさらに発展させる余地があるのではと考えます(今もやっているかもなのですが)。例えば:

• 故障予兆検知による安心サポート

• 見守り者の生活支援サービス(高齢者・子育て世帯向け)

• 会話機能の強化(生成AIとの連携)によるコミュニケーションロボット化

といった展開も考えられるのではないでしょうか。癒しを与える存在から感情と生活を支えるプラットフォームとして成長すれば、家庭だけでなく医療・介護・教育領域への拡張も期待できます。

🔸学び

中小企業にとっての学びを2点整理しました

少人数の組織だからこそ、役割の“隙間”に課題が生まれやすい。そこを柔軟に補い合える風土を作ることが成長のカギになります。(これは大企業の方が問題視されるケースかもですね)

中小企業でも学べるのは「商品を売って終わりにせず、サービスで繋ぎ続ける工夫」

例えば製造業なら、製品の保守点検や定期診断をサブスク化すれば、売上の安定化が図れるなどはよく見かける好例です。

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