【事例】小堀加工所の挑戦|大量生産から小ロット・オリジナル商品への転換

成功事例

メディアで仕入れた企業紹介です。

🔸経営の転機は「小ロット」への挑戦

1968年創業の小堀加工所。かつては大量生産をメインに事業を展開していましたが、取引先の倒産で多額の借金を抱え、経営は苦境に立たされました。

さらに、社長が技術を学ぼうとしても職人からの反発があり、人材流出も重なるなど、まさに試練続き。

そんな中で転機となったのは、税理士からの一言。

「なぜ小ロットの仕事をやらないのか?

 小ロット生産が難しいならその分単価を上げればいいのでは?」

職人たちは段取り替えを面倒がって避けてきましたが、あえてその困難に挑みました。これが小堀加工所の大きな転換点となったのです。

🔸強みは「難局面の印刷技術」

小堀加工所の強みは、インクの厚みを0.01ミリ単位で調整できる精密印刷技術

この職人技があるからこそ、大量生産だけでなく、難しいオーダーや小ロットの案件にも対応できるのです。

この技術を武器に、ライブやイベント用のオリジナル商品の制作にも乗り出しました。さらにBtoBだけでなくBtoCへシフトし、マグカップやプレートなどにメッセージや思い出を印刷するサービスを展開。「あなただけの商品」というオリジナル性が、消費者に響いたのでしょう(これは鉄則ですね)

🔸人材育成と組織改革

小ロット生産には効率化が欠かせません。小堀加工所は、作業効率を高めるためにマニュアル整備やスキル評価制度を導入しました。

また、子供向けワークショップを開催し、シルクスクリーン印刷の面白さを伝える取り組みも実施。これにより、印刷業に興味を持ってもらい、人材不足の解消にもつなげようとしています。

🔸診断士としての視点

小堀加工所には、まだ多くの可能性があります。

顧客接点の強化:家族イベント(入学祝い、記念日など)に寄り添ったサービス提供

発信力の強化:SNSやYouTubeで印刷工程やオリジナル商品の魅力を伝える

業務効率化:受発注業務のIT化による省力化

商品開発:デザイナーとのコラボによる新商品展開

「技術の会社」から「顧客に寄り添うブランド」へ

その進化こそが、小堀加工所の次の成長ステージになるのではないでしょうか。

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