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🔸コンビニ戦争に挑んだローカル企業
大津屋は、地域密着型のローカルコンビニとして1号店をオープンしました。
しかし、待っていたのは大手コンビニとの激しい競争。売上は思うように伸びず、経営は苦境に立たされます。
そこで、社長が打ち出した戦略は、温かくておいしい惣菜を好きな種類を好きな量買っていただけるようなサービスを構築しようと言うことでした。これが大当たりすることになります。
また、余談ですが、次期社長の「自分の店を一番嫌いな立場で見てみる」 という発想も面白いと感じました。否定的な目線であえて欠点を探し、その改善を徹底することで、さらなる差別化の道を切り拓いていける可能性を感じました。
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🔸惣菜戦略で客単価全国一
差別化の柱となったのは 「店内調理の惣菜」。
70種類以上の惣菜を量り売りで提供し、客単価は全国でもトップレベルを誇ります。
単なる「お弁当販売」ではなく、地域の食卓を支えるお惣菜デパートのような存在に。
「今日はどのおかずにしよう?」とワクワク感を提供することで、リピーターを増やしていきました。
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🔸 IT導入でアルバイトでも安心
もう一つの特徴が IT活用 です。
AI画像認識でメニューを自動判別し、料金も自動で変換。
これにより、パートやアルバイトのスタッフでも簡単にレジ対応ができるようになりました。
現場の負担を減らすことで、人材不足時代にも対応できる強い運営体制を築いています。
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🔸診断士としてのコメント:データドリブンで惣菜を進化させる
私が診断士として注目したいのは、「データ分析による惣菜戦略の進化」です。
• 店ごとの客層(ファミリー、ビジネスマン、学生)に応じたメニュー最適化
• 「ダイエット」「体力増強」「美容」など個人ニーズに合わせたパーソナル惣菜提案
• 発注や品出しを統計的手法で需要予測し、食品ロス削減と効率化を両立
惣菜戦略にデータ活用を組み合わせれば、「地域一番の惣菜コンビニ」というポジションを盤石にできると感じます。
また、一転しアナログ的ですが、「今日はどのおかずにしよう?」とワクワク感を更に盛り上げるような店内イベント(体験型)や手作りPOP、お声がけも面白いかもしれません(地道ですが、案外こういう声かけ嬉しいですよね!)。
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ローカル企業でも、工夫次第で大手に負けない戦略を描けることを示す好例です。
「嫌いな立場で見る」発想を、もっと提案の現場で取り入れていきたいと強く感じました。
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