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メディアで仕入れた勝手な企業診断です。
🔸下請け体質からの脱却
ふじや染工房は、1952年創業の老舗染色工房です。
しかしオイルショック以降、染色業界は厳しい状況に追い込まれました。
安価な海外製品の台頭により価格競争が激化し、多くの工房が生き残りをかけて下請け中心のビジネスにシフトしていったのです。
ふじや染工房も例外ではありませんでした。
当時の社員からは、
「目立つと仕事をもらえなくなる」
という声が上がり、新たな取り組みにはなかなか踏み切れませんでした。
しかし経営者は決断します。
「下請けからの脱却」。
その一歩として、自社ブランドの立ち上げに挑戦されたそうです。
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🔸染色技術でおしゃれな生活を提案
ふじや染工房の強みは、高度な染色技術です。
特に最近は、表と裏で異なる色を出す新技術にも取り組んでおり、
従来の染め物にはない独自のデザインを実現しています。
こうした技術を活かし、オーダーメイドの着物や男性用スカーフなど、
“おしゃれな生活を提案する製品”を次々と開発。
パリの展示会や百貨店にも出展し、販路を拡大することに成功しました。
「伝統技術を“モノづくり”から“ブランドづくり”へ」
ふじや染工房は、こうした変革を進めています。
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🔸認知度=ブランド力を高める取り組み
ブランド力を高めるため、ふじや染工房が取り組んだのは「体験型マーケティング」です。
• 月数回のイベント開催
→ 染色講座や職人による実演で技術の魅力を直接伝える
• 親子連れ向けワークショップ
→ 次世代へ伝統を継承する場を提供
• 展示会や百貨店での出展
→ 新しい顧客層の獲得につなげる
こうした活動を通じてファンが増え、
ブランド認知度の向上が売上拡大のトリガーとなったのでしょう。
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🔸診断士としての視点:SNS×海外×コラボで広げる未来
診断士として見ると、ふじや染工房の次の成長ポイントは、
「デジタル×ブランド戦略」の強化です。
具体的には:
• SNS・YouTubeでの発信強化
→ 染色の工程や職人技を動画で見せる
• 海外展開の本格化
→ パリ展示会での反応を基に欧米市場への販路開拓
• デザイナーやアーティストとのコラボ
→ 伝統技術と現代デザインの融合で新しいファン層を獲得
こうした取り組みで、ふじや染工房は「技術を売る工房」から
“体験と物語を届けるブランド”へ進化できると感じました。
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ふじや染工房の挑戦は、
「伝統産業でもブランド力で勝負できる」ことを教えてくれました。
• 下請け依存からの脱却
• 染色技術を活かしたオリジナル製品開発
• イベント・展示会を活用した体験型マーケティング
• SNS・コラボ・海外展開による新しい市場の開拓
「技術×ブランド×体験」を掛け合わせた一手が、成長へと導く鍵なのかもしれません。
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