事例①山崎製作所の挑戦 ― 部品加工から世界に羽ばたく“ものづくりブリッジへ

基本設定
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以下は「テレビ番組で成長企業として紹介されていた取り組みを見て、こう感じた」という個人的(診断士的)な感想です。

1.経営者の決意(WHY)

・1967年創業、26名の金属加工会社・山崎製作所。

・リーマンショックで傾いた会社を継承した現経営者は、「従業員は絶対に守る」という揺るぎない

 決意を持たれたとのことです。

・掲げたビジョンは「地域の産業を元気にする」

地域の中小企業を応援し、ものづくりと人をつなぐ架け橋となることを使命として持たれます。

・部品加工はBtoB取引が中心で、エンドユーザーの顔が見えにくい業種であったが、

 自社商品を消費者に直接届ける戦略へ舵を切った

  消費者目線のものづくりが、従業員のやりがい向上にも直結した好事例と思いました。

2.WHAT ― 何を提供しているのか

山崎製作所は、単品多品種に対応できる高精度な板金加工技術を誇ります。特に磨き加工は高い評価を受け、工業製品だけでなく、美しさと実用性を両立した製品づくりが「強み」です。

美しいデザインで日常に潤いを与えることを提供価値としていると感じました。

3.WHO ― 誰のために

🔸消費者:生活を彩る製品を求める個人ユーザー

🔸既存取引先(BtoB

 •工作機械メーカーや部品メーカー(精密部品・板金加工を必要とする企業)

 •工場設備メーカーや建築関連業者(特注部材や金属加工品の供給先)

🔸地元中小企業:技術連携や共同開発のパートナー

🔸若手人材:オープンファクトリーを通じて職場の魅力を知ってもらい、採用にもつなげる

4.HOW ― どのように実現しているのか

🔸自社商品

 従来のBtoB部品製造に加え、消費者に直接届ける自社製品を展開。美しいデザインと付け心地の良さを追求したジュエリーや、ステンレス製のかんざし、部屋アクセサリー、照明カバーなどを開発されてます。

🔸組織文化の改革

 •朝礼での肩もみなどスキンシップを導入

 •役職を超えて下の名前で呼び合い、心理的距離を縮める

 •“やりがい”を生み出す仕組みづくり 

 →「みんなの会社」という一体感を醸成

🔸消費者との接点強化

 •技術者自らSNSで商品や素材の魅力を発信

 •商品ストーリーを通じてファンを育成

🔸事業の広がり

 •オープンファクトリー構想で直接交流

 •海外展開や地元企業とのコラボ企画を推進

5.診断士視点の今後の考察(自分ならどんなアドバイスできるか)

既に強固な文化と技術力を持つ同社ですが、今後はKPI管理を導入し、従業員の行動が会社の成果と直接結びつく仕組みを整えることで、更なる成長が期待できます(特にSNSは有効なツール)。

また、ヘアアクセサリー以外にも、ペット商品、インテリアや収納小物、アウトドアやガーデニングといった分野への応用も有望かなとしたい。

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