最近、お客様からよくこんな相談を受けます。
「システムは増えて便利になったはずなのに、データがバラバラで分析できないんです…」
正直、この悩みはどの業界でも急増しています。
私自身、大手ITベンダーで多数のプロジェクトに関わってきましたが、「システムは立派なのに、データが使えない」というケースは本当に多いです。
🔸便利さの裏で広がる“データのサイロ化”
今は多くの企業が、パッケージやクラウドサービスを組み合わせて業務を回しています。
便利なはずが、こんな問題が起きがちです:
• 顧客データが営業システムとECサイトで重複
• 会計システムと在庫システムで商品コードがバラバラ
• データの所在が不明で、結局Excelで突合作業
これでは、せっかくのデータ資産を宝の持ち腐れにしてしまいます。
🔸統合データ基盤で見える“新しい景色”
こうした課題を解決する方法のひとつが、統合データ基盤です。
複数システムのデータを収集し、一元的に管理・活用する仕組みを作ること。
具体的にはこんなことが可能になります:
• コード体系を統一 → システム間でデータ連携がスムーズに
• データクレンジング → 欠損や重複を自動で整理
• 全社的なデータ活用 → 部門横断で同じデータを使える
結果として、経営層はリアルタイムでデータ分析でき、
業務部門は既存データを活用して新システム導入時の無駄な開発コストを削減できます。
でも、簡単じゃない
とはいえ、統合基盤は魔法ではありません。
大きな課題は 初期構築コスト。
多くの企業では「今すぐ必要なシステム開発」が優先され、統合基盤は後回しになりがちです。
しかし、データ活用が経営の競争力を左右する時代、「いつかやる」では遅いのも事実です。
🔸私が現場で学んだこと
実際に、私はこれまで複数のプロジェクトを見てきました。失敗する企業の多くは、「まずシステム、それからデータ」という順番で考えてしまうケースです。
逆に成功する企業はこうしています:
• 小さく始める(まずは顧客データから統合)
• 経営層に「分析できる未来像」を見せて投資判断を促す
つまり、統合基盤は最初から大きく作る必要はないんです。
小さく始め、将来のデータ活用につなげるロードマップを描き、計画的に確実にゴールに向かって進めていくことが重要です。
🔸あなたの会社ではどうですか?
• データが部門ごとにバラバラになっていませんか?
• せっかくある情報が使い切れていませんか?
• 「システムが増えたのに業務は楽になっていない」と感じませんか?
もし1つでも当てはまるなら、今こそデータ統合の視点を持つタイミングかもしれません。
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