「お客様のニーズに合わせて商品を開発したのに、全然売れない…」
そんな経験はありませんか?
実は、ここにヒントになるのがインサイトという考え方です。
今日は「ニーズとインサイトの違い」や、「どう見つけるか」についてお話しします。
🔸ニーズとインサイトの違い
• ニーズ:お客様が自覚している“表面的な要望”
• インサイト:お客様自身も気づいていない“潜在的な欲求”
商品が売れるかどうかは、このインサイトを掘り当てられるかにかかっています。
🔸質問の仕方を変えるだけで見えてくる
インサイトを見つけるには、アンケートやヒアリングの質問を工夫することが効果的です。
<ニーズを探る質問 →インサイトを探る質問>
・この商品は良かったですか? →いつ・どこで・なぜ買いましたか?
・どこを改善してほしいですか? →使う場面(シーン)を教えてください
・他社商品と比べて何が良かったですか? →他にどんな商品を併用していますか?
インサイトを探る質問は、「お客様の行動の背景」や「本当の目的」にフォーカスすることがポイントです。
🔸3つの“驚きの事例”から学ぶ
①マクドナルド:サラダマックの失敗
お客様の声を受けて「ヘルシー志向」のサラダマックを開発したものの、ほとんど売れませんでした。
理由は、お客様が「マクドナルドに行くときぐらいはガッツリ肉を食べたい」という本能的なインサイトを持っていたからです。
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②飲料メーカー:“甘さ控えめ”の大失敗
ある飲料メーカーは「甘さ控えめが欲しい」という声を受けて商品を開発しましたが、結果は大コケ。
実は、お客様はその飲料を「頑張った自分へのご褒美」として買っており、“甘さ控えめ”は求めていなかったのです。
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③スターバックス:商品ではなく「体験」を売る
スターバックスは、コーヒーそのものより**「第三の場所(サードプレイス)」**という体験価値を重視しました。
お客様は「おいしいコーヒー」だけでなく、
• 心地よい空間
• 自分の時間を大切にできる感覚
• スタッフとのちょっとした会話
こうした“潜在的な欲求”を満たしているからこそ、ファンを生み続けています。
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🔸“不”から見つかるインサイト
お客様が抱える 不満・不便・不安 を探すと、インサイトが見えてくることもあります。
• レンタルDVDの「返却が面倒」 → Netflixなどサブスクの誕生
• 車購入の「維持コストが不安」 → カーシェアサービスの拡大
こうした“潜在的な不”を掘り下げることで、新しいビジネスの種が見つかります。
🔸気づき
コンサルの現場でも「お客様の声を聞いたのに売れない」という相談は多いです。
そのときは、単なるニーズではなく、インサイトをどう発見するかに目を向けることが重要だと感じます。
「お客様は何を買いたいか」ではなく、
「なぜそれを選ぶのか」を探る視点を持つこと。
これが、商品開発やサービス設計の成功を大きく左右します。
💡 まとめ
• ニーズ=顕在的な要望、インサイト=潜在的な欲求
• 質問を変えることでお客様の行動背景が見えてくる
• サラダマック・飲料メーカー・スタバの事例は「インサイト発見の重要性」を示す好例
• “不満・不便・不安”はインサイトを見つけるヒントになる
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