1888年創業、670人規模のまねき食品。駅弁をはじめとした「食を楽しむ場の提供」で知られる老舗食品会社です。
コロナ禍で売上が7割減という大打撃を受けた際も、「ドライブスルー販売」や「冷凍弁当」を導入し、危機を耐え抜きました。まさに「常に前を向いて歩く」という社長の信念が経営を支えてきたのです。
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🔸強みと提供価値
• 歴史に裏打ちされた調理技術:素材を最大限に活かす調理力
• コアなファンの存在:駅弁ブランドとして培ってきた信頼
• 商品力:駅弁やうどんなど、日本の食文化を感じられるラインナップ
特に「駅弁」は単なる食事ではなく、旅の思い出に寄り添う存在として、長年愛されてきました。
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🔸新たな挑戦 ―「BENTOを世界に」
近年は「BENTOを世界に」というコンセプトを掲げ、海外市場に挑戦。日本の駅弁文化を世界に広げようという動きは、観光需要回復とも相まって注目されています。
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🔸診断士としての視点:さらなる成長へのヒント
1. チャネル拡大
• 海外向けECサイトでの販売
• 駅弁ファン向けの「定期配送サブスク」(需要あるかなあ?)
• 学校給食や介護施設向けへの進出(旅行に行きたくても行けない人は嬉しいかも)
2. 生産工程の効率化(IT活用)
• 仕入れ段階での「異物混入を画像検知で防止」
• 包丁・カッターの「稼働データを活用した摩耗予防」
• 「デジタル計量器や画像認識を使った軽量誤差の防止」
• 「盛り付けや包装不良をAIで自動検知」
「美味しい駅弁」を守るための品質保証を、人とITの両輪で高めていくことが重要です。
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🔸学びポイント
まねき食品の事例から学べるのは、危機の中でも「本業の強み」を軸に発想を広げることです。
・駅弁=ブランド資産
・食文化を楽しむ=提供価値
を土台に、チャネルや顧客層を拡大することは、他の中小企業にとっても大いに参考になるでしょう。


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